CASE 01 赤レンガとフラットルーフのある家
長岡天満宮から程近い閑静な住宅街にO邸はあります。フラットルーフとタイル張りが目を引く外観に、アールを描いた壁面と、高さを抑えた擁壁、個性を主張するのではなく、町の風景にやわらかくとけ込みながら美しさが際立つ家です。
重厚でありながらも柔らかな印象を与え、圧迫感を感じさせないのは、グレーをベースに鮮やかな赤が加えられたタイルのカラーバランスのおかげ。渋みの中にも控えめな華やかさが感じられます。
シラカシが植えられたアプローチ、ブナの木を使ったオリジナルの玄関ドア、その脇を飾るガラスを挟み、タイルが規則正しく連なっています。目隠しとしての機能を持つ擁壁や、植栽を生かすかたちで敷地内に設けられた門扉とともに、あらゆるものが周辺の環境に配慮されています。
玄関は天井高を抑え、奥に行くにつれ幅が狭くなるように設計しました。空間に奥行きを与え、リビングに入った瞬間に広がりを感じさせる効果があります。1階に設けたリビングとダイニング、キッチンからは、どこにいても庭とその先の天王山を望むことができます。この間仕切りのない、ゆとりの大空間こそがALL独自の工法によるものです。
国産の木にこだわり、床材にナラ、天井にシナ、化粧材と建具にタモ、オリジナルのキッチンとサッシにはブナを使用。木目やフシなどにこだわり、一つ一つ素材を吟味し、木の特性を熟知しているからこそ、その特性を活かす用途に使い分けています。景観と一体となった個性あるデザイン。住む人と訪れる人を優しく包む天然木の空間。この住まいに溢れる木の味わいは、年を経ることでさらに深まっていきます。
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