ALLの家づくり

永く愛される

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ALLが考える、理想とする暮らしを実現するための最重要ポイントを解説します。

住宅の平均寿命が示す「本質」とは。

皆さんは、日本の住宅の平均寿命が短いのをご存知ですか?


国土交通省の発表する住宅の平均寿命はアメリカが約44年、イギリスが約75年に比べて日本の家は平均約26年といわれます。
日本の住宅は、性能、強度、耐震性・・・どこをとっても優れた住宅だと思います。
しかし25年程度で壊されてしまう・・・とても優れているはずなのに・・・
なぜでしょうか。

ここから見えてくるのは、いくら高性能でも、どれだけ強くつくっても、「壊そう」と思われてしまう住宅は壊されてしまうという当たり前の事実ではないでしょうか。つまり、もう住めない程痛んだり危険な状態だから壊されてしまうのではなく、「要らない」から壊される住宅がほとんどなのではないかと思うのです。

土地の情報を探す時の事を想像してみてください。「築20年の古家付き」とか書いてあっても「どんな建物かな?自分たちの生活スタイルや好みに合えばいいな」と考える人は少ないのではないでしょうか。「古家付き」という情報は、「解体費もかかります」と読み替えられていることが多いはずです。

こうして、土地売買のサイクルに合わせて、または、世代交代や住宅ローンのサイクルに合わせて、まだまだ住める家の数々が粗大ゴミと化してしまっているのが実情なのです。

これらのことから私たちが学ぶべき本質は、「性能や強度はとっても大事である。しかし、それ以前に長きにわたって大切に思える住宅を手に入れることが欠かせない」ということです。大切なものはそう簡単に捨てませんよね。大切だからどこか不具合があれば気になってしょうがないしメンテナンスも怠らない。また、そんな親の様子を見て育った子供は、世代交代を迎えた時に「じゃあ解体して自分たちの好きに建て直そう!」と簡単には割り切れないでしょう。もし売らざるを得ないことになった場合でも、「リフォームしてでもこの家に住んでくれる人と出会えたら・・・」と考えるかもしれません。

このように住宅が永く残るには、
①そこに住む人が自分の家に対する愛着心を持つことがベースとなり、
②その上で性能や強度や耐久性が重要になってくる
のではないかと、私たちは考え家づくりに取り組んでいます。

愛着を辞書で調べると「慣れ親しんだ物事に深く心を引かれ、離れがたく感じる事」と書いてあります。まさにこの気持ちの有無が住宅の平均寿命の差を生んでいる大きな要因ではないか、と思うのです。

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家を建てることは、人生観を表現すること

家づくりを考えたいが何から始めればいいのかわからないという方は意外に多いのではないでしょうか。
一生に一度の高い買い物だから絶対に失敗はしたくありません。

何となくイメージできるのはこんな感じではないでしょうか。

まずはたくさんの会社のホームページを調べて資料を請求し、カタログを並べて比較します。そして、そのうちいいかなぁと思った数社を実際訪れてみて、モデルルームを見たり、営業担当者の話を聞いたりしながらプランを依頼します。そうすると1週間くらいで見積とセットになった提案を受け、予算に納まっているか、部屋数は足りるか、広さは十分か、などを検討して納得のいった1社と契約します。契約が済むと外壁の色からお風呂・キッチン・洗面台・クロス・建具など、一気に決めさせられてすっかり疲れた・・・。
という話はよく聞きます。これで肝心の検討事項は全て決定したから、さぁあとは完成を待つばかり!

というストーリー。
しかしこれでは車を買う時とまるで同じプロセスです。

家は、「買う」とは言わず「建てる」と言います。家を建てるということは、商品を選択するのではなく、自らの価値観や好み、少し大げさに聞こえるかもしれませんが「人生観を表現すること」に他ならないのではないでしょうか。

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自分の家に愛着を持つために必要なこととは?

車は飽きれば数年でも乗り換えられますが、家はそう簡単ではありません。お金も時間も気力も体力も必要になり、人生の一大イベントであることは疑いようも有りません。私たちは、「せっかくの一大イベント、とことん楽しまないと損!」と思うのです。
そしてここに愛着が湧く家を建てる秘訣があります。

デザインが格好良い、予算より安く建てられた、たっぷり収納がある、耐震性に自信がある、、、などなど、家が気に入る要因は様々だと思います。しかし愛着が湧くというのは少し違いますよね。愛着が湧くのに欠かせないポイント、それは「家づくりに深く関わり自分の意見を伝え納得しながら工事を進めてもらい、自分が建てたという実感を得る」ことだと考えています。

というと、皆さんからこんな声が聞こえそうです。
「・・・建築過程に深く関わるといっても、毎日忙しいし、建築ばかりに関わってはいられないわ!」
「そういう細かなことは建築のプロがやるんじゃないの?だからお願いしてるんだから!」

もちろんお客様に全部を決めてくださいということではありません。契約時には十分に検討を重ねた内容をもとに作成した図面一式(概要書・面積表・仕上表・平面・立面以外に断面・建具表・照明配線・コンセント・ガスや給排水も含めた詳細図)をお渡ししています。

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どうやって建築過程に深く関わるの?

分かりやすい例をあげてみましょう。
たとえばコンセントの位置について。ここにコンセントがあったらいいのに・・・。
誰でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

私たちはあらゆることを想定してコンセントの位置を検討します。

「掃除機をかける時にコンセントの繋ぎ替える回数が最小で済むように」
「夏はここに扇風機を置くかもしれない」
「ダイニングでホットプレートを使う時、電気コードが行き来の邪魔にならないように」
「キッチンでジューサーを使うかもしれないな」
など、具体的に想像しながら検討した電気配線図は契約時にお渡ししますが、実際に現場で配線工事を行なう前に本当にこれで良いかを確認していただく機会を設けています。

「現在はこのように考えていますが、この通り工事を行なって宜しいでしょうか。次回の面談までに改めて図面のご確認をお願いします」という感じです。

私たちは契約後も5~6回に分けて施主と面談機会を設け、一つ一つの内容を確認・検討・決定していきます。
その最終決定を建築現場に反映し家が造られていきます。建具のデザインや棚の枚数、クローゼットのパイプの高さに至るまであらゆることを施主と一緒になって考えていきます。施主は、自分が意見し、承認したことが一つ一つ形になっていく過程を経験しながら、「この家は自分が建てた!」という実感を強めていくに違いありません。その実感は愛着の芽になります。
つまり、家に対する愛着は完成した後に芽生えてくることもあるでしょうが、基本的には建築過程で醸成され、住んでから得られる満足が愛着を更に深めていくのではないかと考えています。

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永い時間をかけて味わっていただきたい

旅行をしていて、本当に楽しくて帰りたくないな・・・と思っていても、いざ家に到着したら「あーやっぱり家は落ち着くなぁ」と感じる。自分の家はどんなに小さくても古くてもやっぱり落ち着くものです。

私たちはそのもう一歩先の住宅を造りたいと思っています。
「どんな素敵なホテルに泊まっても、やっぱりうちが最高だわ!」
「あのお家とっても素敵だけど、やっぱり我が家が一番好き!」
自分の家をそんな風に思えたらそれはとても幸せなことではないでしょうか。

家が完成し引き渡されたときが喜びの頂点ではなく、我が家での時間をより快適に過ごすために素敵な小物で飾ってみたり、お花や香りを楽しんだり、ルームウェアやスリッパをこだわったり・・・何十年も暮らす家をより心地良く自分にフィットさせるために工夫したくなるような家を造りたい。そう願っています。

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